ドラえもん のび太とロボット王国

ザ・ドラえもんズ ゴール!ゴール!ゴール!!

ぼくの生まれた日

 


 えーと、この年のドラえもんは『ぼくの生まれた日』の同時上映に『ロボット王国』と『ドラえもんズ』だったかな?

違いますね。いや、そう思えるぐらいこの年のドラえもんは駄目だったと思います。駄目な中でも良かったのは『ぼくの生まれた日』ぐらかな、と。

 この年までの数年間、本編とは別の同時上映に、いつもの街を舞台にしたお涙頂戴物が必ず入っていました。はっきり言って、本編より同時上映の短編の方がよっぽどデキが良かったと思います。ただ、この年の短編を最期に、お涙頂戴物は作られなくなってしまいました。『ぼくの生まれた日』はそれまでの数年間と比べるとパワー不足という感じが否めなかったんですよね。まずこれでがっかり。

 続いて『ドラえもんズ』。様々な特徴を持つドラえもん(と同じ顔のヤツ)達が物凄く短い時間内でドタバタと大騒ぎするこのシリーズも大好きだったんですが、この年の作品は音楽に合わせて球を蹴るぐらいで、何も面白くありませんでした。更にここでがっかり。

 そして本編の『ロボット王国』。これはまず根底が間違っていた気がします。

スネ夫がロボットペットのアソボを自慢して、のび太がそれを悔しいと思って、そこから物語が展開するいつものパターンなのですが、ネコ型ロボットであるドラえもんに泣きつく事自体が大きな間違いだと思うのです。ドラえもんに対して失礼ではないか。更には、ロボットの感情やロボットとの共存に関しては『ブリキの迷宮』や『鉄人兵団』で思い切り描かれていたと思うんですよね。これはもうマンネリの極みかと。

 面白かったのは、中盤でドラえもんがコロシアムで1人で戦うシーンぐらいですかね。ひみつ道具が沢山出てくるシーンは面白いもんです。

クライマックスでお涙頂戴的展開になったのは反則だと思います。過去の長編にもそういう展開が無かった訳ではありませんが、今回はあまりにも強引だった気が。最初から『ぼくの生まれた日』で短編を止めるつもりでいて、実験的に本編の方で泣かせてみようと思ったのでしょうか。

これで決定的にげんなり。

2002年3月17日鑑賞


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